“双12″とは、中国で、毎年12月12日にTaobao(淘宝網)で開催される大型セールである。

中国語で求愛を意味する、要愛(ヤオアイ)と12(ヤオアー)の発音が似ている事から「愛を告げる記念日」としても知られている。11月11日に開催された「独身の日」である「双11」は、アリババのTmall(天猫)で開催される。12月12日はダブルトゥウェルグで「双12」というわけである。

同じアリババのサイトでもTaobao(淘宝網)の方が歴史が古く、店舗数や平常時での流通額がTmall(天猫)より大きい。

Taobaoが創立した当時はオンラインショップの利用度も少なく出店店舗の多くが個人であった為、その性質上から今日でのC2Cと呼ばれる消費者間取引を行うショッピングモールとなり。その後、Taobao内に大手企業の出店を誘致する為のTaobao-mallを立ち上げ企業と個人間取引のB2Cショッピングモールとして成功した。Taobao-mallは改名し、今日のTmall(天猫)が正式名称となっている。

いずれにしても、中国のスマートフォン利用者は10億人以上あり、そのほとんどがネット通販を好むようになっているため、中国の購買力は、大きな潜在力を秘めていると言えるだろう。

Tmallの「双12」の成功もあり、越境EC*が益々インバンドよりトレンドになってきている。

越境EC

越境ECとは、国境を跨いだオンライン上での商取引全般を指す。

富士経済社によると、中国の越境ECの市場規模は、2014年に中国人が日本から越境ECを通じて購入した商品の金額は合計で6064億円。同じ2014年の中国人によるインバウンドでの購入金額は4020億円であり、既にインバウンドを上回る規模になっている。2016年見込みで613億元(約1兆158億円)であり、日本からの輸出はすでに米国や韓国を上回っている。また、2019年に1,270億元(約2兆1,044億円)と3年で2倍になると予測されている。

特に、中国では日本の化粧品や雑貨などの認知が高く、消費市場として現在、上海を中心とした華東、北京を中心とした華北、広州を中心にした華南でのニーズが高い。今後、内陸部での需要がさらに高まる見込みである。

何と言っても、中国の消費者が海外の製品の品質を、過剰なまでに信頼していることである。まず海外旅行時の商品購入。日本でいうところのインバウンドの増加が要因で、一度買って気に入ったものはまた買いたくなり、これらの要因で越境ECの増加へとつながっているみられる。