経済やファッションで最先端を走る大都市北京、上海、広州、深センや、それ以外の中核都市、経済や文化の面で立ち遅れた地方の都市。これら都市のどこでも中国女性を魅了するのは——ショッピング

京東商城(JD.com. 中国北京に本社を置く中国大手Webサービス会社)のデータ研究センターが女性ユーザーを対象に調査を行い、中国の女性消費の変遷および「她(彼女)経済」の都市競争力について報告をまとめた。

 

女性意識に目を覚ました消費グループ

25歳〜50歳の中産階級の女性がクオリティー消費の中堅になる。特に「90後(1990年代生まれ、以下略)」の若い世代は、質の高いライフスタイルを追い求め、大手ブランドの化粧品やグルメ等の業界における主要顧客となっている。彼女たちは個性的な消費を追い求めている。

 

一・二級都市の人は価格より質重視、三・四級都市は経済的で実用性なモノを選び、五・六級都市は生活の最低限を保つ

女性のショッピングは常にその地域の購買力と特徴を表すと言われている。データから見ると、女性消費構造の中で、都市のランクが低ければ生活必需品の割合が高くなる。一方、都市のランクが高ければ、化粧品やマタニティ・ベビー用品類の消費が多くなる。

 

女性消費の年齢層:「90後」女性は自分の優先順位が一番

「80後(1980年代生まれ、以下略)」は消費の主力であり、自分の優先順位が一番の「90後」より、社会における役割と購買習慣が多様である。しかし「90後」の消費行動は、主に自分自身に向かう。彼女たちは個性的なモノにお金を使うことが多いと見られる。この点から見ると、ブランドメーカーは、「90後」女性市場をターゲットにすることで企業の戦略の成功率を高めることができるのではないだろうか。

 

都市による「她(彼女)経済」の実力勝負

データによると、一・二級都市は依然として消費の最前線である。一部の人気商品の一級都市での売上高が、二〜五級都市の総額を超えることもあるという。多くのブランド品や人気商品の販売にとって、一級都市の市場を独占するのが最も重要だと指摘している。

 

多くのデータから見ると、中国におけるファッション・ライフスタイルで、最も消費力の高い都市は北京であることがわかった。また、北京の各年齢層の女性のなかでも、「80後」の女性が消費をリードしている。

一方で、地方都市の消費パワーも一二級都市に負けない。中国における都市化の進展にともない、地方の中核都市の消費グループも消費市場の重要な役割の一つとして成長しているとみられる。

 

北京VS上海

多くの職業と地域の中で、北京OLの口紅の利用者数と売上高が安定して全国一位となっている。これは上海OLの倍以上であった。一方、上海女性のスキンケア化粧品の消費も化粧品市場で半分以上を占め、他の都市と比べると群を抜いて高い。上海女性たちはメイクアップで盛るよりも、スキンケアで素肌をキレイにすることを重視しているということを示している。

重慶VS成都

化粧品消費で、全国一の美人都市、重慶は美顔器の消費金額が最も高い。京東商城研究センターのデータによると、各地の女性スキンケア化粧品消費のなかで、美顔器の売上ランキングでトップ8は中国南部の都市が占めている。一級都市でないにもかかわらず、成都女性のスキンケア化粧品に対する消費総額は北京、上海に続き、深センを超えて全国のトップスリーに入った。ブランド品の消費に関しても北京、上海、広州、深センに続いて全国第五位である。

広州VS深セン

女性スキンケア・メーキャップ化粧品消費人口の全国人口中に占める比重を見ると、広州女性のスキンケアとメーキャップ化粧品に対する消費金額は深センをリードしている。

杭州VS南京

杭州は現在のところ、京東商城のグローバルブランド品やスキンケア化粧品類の消費金額、売上、ユーザー数が南京を超えている。

「買い物の日」は中国女性にとってのカーニバル

中国国家統計局の調査によると、15〜60歳の消費グループは総人口の33%を占める。なかでも若く、ファッションを重視し、経済力を待つ25〜45歳の女性が2.9億人で、総人口の16%を占めていると指摘している。

彼女らは普段よりも、「11/11」(11月11日は数字の「1」が4つ並ぶため、中国では「独身の日」と呼ばれ、ネット販売各社による大規模な値引きセールが実施される)に買い物をすることを好む。2014年から2017年まで、「11/11」当日に京東商城で注文する女性ユーザーは4倍も増加し、消費金額も約5倍に上る。データでは、化粧品、食品、マタニティ・ベビー用品は女性ユーザーが「11/11」にもっとも購入する商品のトップスリーであることを示している。

京東商城研究センターのデータから、現在中国大陸地域の女性経済の市場規模は約2.5兆元(約43兆億円)であり、2019年までに4.5兆元(約77兆円)に上り、将来の消費における台風の目になると見込まれる。

写真引用元:新浪微博(シンランウェイボー)

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